転職活動で必ず通らなければならない道、「書類選考」と「面接」。
私も転職活動の際は合格通知をもらうために大変苦労しました。
書類選考が通らない。
一次面接で不合格になる。
という方には、実は共通の原因があります。
それは、
求人票を正しく読み込んでいないこと。
応募の為によく目にする求人票。
実は、求人票の中には内定獲得のためのヒントが書かれており、ものすごく重要なんです。
ですが、求人票を「なんとなく」しか読んでいない方も多くいます。
(私もその一人でした・・・)
今回は私の転職実体験から、書類選考、面接合格のために重要な「求人票を読み込むメリットと実際の読み方」を紹介していきます
求人票を読み込むメリット
求人票を読み込むことで得られるメリットは2つ。
- 書類選考、面接合格率が上がる
- 転職活動期間を短縮できる
転職活動は意外とストレスがかかり大変なモノ。
ですが求人票を読み込むことで合格率を上げられたり、転職活動期間を短縮できるメリットを受けられます。
なぜそうなるのか、順を追って説明していきます。
1.書類選考、面接合格率が上がる
求人票を読み込む最大のメリットは「書類選考、面接合格率が上がる」ことです。
書類選考と面接合格率が上がる理由は1つ。
求人票には企業の課題(ニーズ)が書かれているため
求人票には「なぜ、この求人を出したのか」「どのようなスキル・経験のある人に応募してほしいのか」が細かく書かれています。
つまり、求人票をよく読み、その企業の課題(ニーズ)を解決できる人材であるとアピールすれば、書類選考、面接の合格率は自然と上昇します。
求人票の中には、書類選考、面接突破のヒントがたくさん隠れているのです。
企業の課題(ニーズ)を把握すれば合格率は上がる
企業にはいろいろな課題があります。
新しい事業をしたいけど人がいない、責任者が辞めてしまった、売り上げが上がらない。
企業は、自分たちの悩み・課題を解決する人を採用したいのです。
つまり、
- 事前に企業の課題(ニーズ)を把握
- 課題を解決できる経験・スキルをアピール
- 会社に入って活躍している自分をイメージしてもらう
この3つで自身の価値を伝えることが書類選考、面接合格のポイントとなります。
その中で最も重要な企業の課題(ニーズ)を把握するために、求人表の読み込みが必要となります。
例:「同業界」「同職種」の転職が容易な理由
例えば、「同業界・同職種」の転職が「異業界・異職種」の転職に比べて容易です。
「同業界・同職種」の転職の場合、「応募者の経験・スキルを活かすイメージがわきやすい」ため、転職のハードルは下がります。
一方で「異業界・異職種」の転職は、「本当に活躍できるかな」と考えられ少しハードルは高くなります。
このように募集企業側は、自社の課題解決をしてくれる可能性が高い人材を常に求め採用していきます。
書類や面接では、「企業の課題(ニーズ)を把握し、解決に役に立つスキル・経験を持っている」と積極的にアピールすることが重要です。
2.転職活動期間を短縮できる
求人票を読み込むと「転職活動期間を短くできる」ようになります。
理由は2つ
・自分のスキル・経験が活かせる求人を見極められる
・不必要な申し込みが減る
この2点により時間の浪費が無くなります。
自分のスキル・経験と企業ニーズを把握し、合格可能性の高い求人だけに応募することで書類提出作業や面接時間等が減少。
結果、転職活動にかける時間が減りよりストレス少なく転職活動ができます。
転職活動は時間的負担や精神的負担が大きく「早く終わらせたい」と思う方も多いはず。
企業ニーズを把握した応募をすれば、書類合格率、面接合格率が高まり、転職活動期間の短縮、ストレス軽減にもつながります。
実際の求人票の読み込み方とポイント3つ
ここからは具体的な求人票の読み込み方を3つ紹介していきます。
・書類選考と面接の合格率を上げたい
・転職活動期間を短縮したい
そう考える方はぜひ、これから説明する求人票の読み方を参考にしてください。
「求人票を読み込む」時のポイントは3つ
- 仕事の内容
- 必要な能力・経験
- 募集の背景
この3つをおさえておくことで、職務経歴書や面接対策のブラッシュアップが行なえます。
それでは見ていきましょう。
1.仕事の内容
仕事の内容の項目には、「入社後の担当業務」が書かれています。
まずはここをしっかり読み込み、自分の経験とスキルを活かせる仕事かどうかを確認してください。
仕事の内容が自分のイメージと違う場合、せっかくの能力を活かせないばかりか入社してもミスマッチになる可能性が高くなるので注意です。
「仕事の内容」の参考例
例として、私が経理業務で転職活動した時の実際の求人を見ていきます。
仕事の内容
■月次・四半期・年次決算・連結決算等の経理業務
■経営会議に向けた資料作成
■メンバーのマネジメント など
※一般会計業務は税理士に委託しています。
この求人の仕事内容は「決算」「資料作成」「マネジメント」の3種類。
また、注意事項として「会計業務は税理士に委託」との記載があります。
ここから見える企業の課題は「決算・資料作成・マネジメントを担うスタッフが不足している」こと。
ただし注意するのは「※」の部分。
この会社では会計業務を税理士に委託していることから「伝票入力や一般的な仕分け業務スタッフではなく、経理部門マネジメントができる人材を欲している」ことがよくわかります。
マネジメント業務への興味と経験があるなら合格可能性が高くなりますが、一般経理業務のみを希望する転職の場合はミスマッチの可能性大。
応募するかどうかは慎重に検討する必要があります。
このように、「仕事の内容」をしっかりと切り分けることで、合格率を上げるだけでなく、応募前のミスマッチを防ぐことができます。
2.必要な能力・経験
必要な能力・経験の項目には、「その企業が採用したい人の具体的な経験・スキル」が2段階で書かれています。
書かれているのは、
【必須】能力・経験
【歓迎】能力・経験
の2種類です。
「【必須】能力・経験」を満たすかを見極める
【必須】要件は、「最低限の能力・スキル」という企業ニーズが書かれています。
【必須】要件を満たし即戦力であることをアピールすれば、書類選考、面接合格率は間違いなく上がります。
(特に必須要件は「仕事の内容」ともリンクしていますので、良く読み込んでいきましょう。)
逆に、【必須】要件の経験・スキルが無い場合は応募しても書類選考で不合格の可能性が高いので注意です。
「【歓迎】能力・経験」は努力をアピール
【歓迎】要件は、「こんな能力があったらうれしいな」という企業の想いが記載されています。
注意点は【歓迎】要件はハードルがかなり高いこと。
なので【歓迎】要件は超えていなくてもいいですし、無理に職務経歴書を盛らなくても大丈夫です。
この【歓迎】要件を満たしていない場合にポイントとなるのが、「【歓迎】要件に近づくための努力」をアピールすることです。
例えば「〇〇の資格は持っていないが、資格取得のために勉強している」など、積極的な学びの姿勢のアピールが相手の心を動かすことがあります。
「必要な能力・経験」の参考例
ここでも私が転職活動中に応募した求人票を見ていきたいと思います
必要な能力・経験
【必須】
事業会社で経理経験1年以上
決算(単月、四半期、年度)の経験がある方
【歓迎】
税理士科目合格または簿記2級以上
税務書類作成
この場合、【必須】とされているのは事業会社での経理経験と決算経験。
そこには「一般経理業務と決算サポートができる人材が欲しい」という企業ニーズが見えます。
ここで重要になるのは、「どのような経理業務をしてきたか」「どの程度決算業務ができるか」を必ず職務経歴書に書くこと。
経理、決算業務において即戦力なことをアピールできれば、書類選考、面接合格率は間違いなく上がります。
【歓迎】要件は見ての通りハードルが高いです。
簿記でも2級、ましてや税理士科目合格となると要件を満たす人は絞られます。
ただ【歓迎】要件を満たしていなくても、要件に近い仕事をしてきたことをアピールしてください。
例えば「簿記は3級を持っているが、2級の勉強もしている」「税理士と一緒に税務書類作成を担当していた」など、積極的な学びの姿勢や【歓迎】要件に近い仕事をしていたこを必ず伝えるようにしましょう。
3.募集の背景
募集の背景を読み解くと「なぜ企業がこの求人を出したのか」が分かります。
企業が求人を出すのは以下の3つのパターンのどれか。
企業が求人を出すパターン3つ
- 欠員の補充
- 事業拡大のための増員
- 新規事業立ち上げのための募集
今検討している求人がこの3つのうちのどれかによって企業の採用ニーズが変わり、必要な対策も変わってきます。
ちなみにこれは求人票の「タイトル」「仕事の内容」「必要な能力・経験」「募集人数」欄を見ればわかります。
それでは順にみていきましょう。
①「欠員補充」について
欠員補充は言葉のとおり、「退職などで不足した人員を補充したい」という企業課題(ニーズ)があります。
ここで必要なのは「即戦力人材」。
つまり、欠員補充の場合は、「仕事の内容、必要な能力・経験が合致」していれば採用可能性は高くなります。
自分がいることで業務をうまくいくことをしっかりアピールしましょう。
↓ 「欠員補充」の際に求人票に書かれる内容
記載エリア | 具体的な文言 |
募集人数 | 1名 |
タイトル、仕事の内容 | 急募! 体制強化 マネージャー候補 など |
②「事業拡大のための増員」について
事業拡大のための増員には、「とにかく早く人手が欲しい」という企業のニーズがあります。
この場合は数名~十数名の募集が同時に行われるため、採用人数が多く採用可能性が高くなります。
企業側にはとにかく人手が欲しいという焦りもありますので、「【必須】経験・能力」に対して多少経験やスキルが不足していても応募してみる価値は十分にあります。
↓ 「事業拡大のための増員」の際に求人票に書かれる内容
記載エリア | 具体的な文言 |
募集人数 | 若干名 |
タイトル、仕事の内容 | 増員募集 積極採用中 未経験者歓迎 |
③「新規事業立ち上げのための募集」について
新規事業立ち上げのための募集には、「社内に新規事業へのノウハウを持つ人がいない(少ない)」という企業の課題(ニーズ)があります。
新規事業を立ち上げたい、または始めたはいいけれどスタッフが不足している場合、企業側も採用を急ぎます。
もし、事業の立ち上げ経験や、立ち上げた事業に関連する経験・スキルがあるのであれば、採用の可能性は高くなります。
一方で募集人数も多いため多少の経験・スキル不足でも、採用の可能性があります。
積極的な応募がおすすめです。
↓ 「新規事業立ち上げのための募集」の際に求人票に書かれる内容
記載エリア | 具体的な文言 |
募集人数 | 若干名 |
タイトル、仕事の内容 | ・開業スタッフ ・オープニングスタッフ ・立ち上げを経験 ・積極採用中 ・未経験者歓迎 |
求人に合わせた職務経歴書作成と面接対策をする
職務経歴書は「求人票に記載された企業の課題(ニーズ)」を意識して作成しましょう。
企業ニーズに合った経験・スキルを書いた職務経歴書は、間違いなく採用担当者の目に留まりやすくなります。
少し手間はかかりますが、職種や業界ごとにマッチする職務経歴書を作成し、そのうえで面接対策をしていきましょう。
まとめ
今回は、「求人票を読み込むメリットと実際の読み方」について紹介してきました。
採用募集をする企業には解決したい課題があり、求人票にはその企業の抱える課題が書かれています。
求人票をしっかり読み解くことで企業の課題に気づき、自分がその課題を解決できる能力があるとアピールできれば書類選考、面接合格率は間違いなく上がります。
ぜひ一度応募したい企業の求人票を見直し、その求人に合った職務経歴書と面接対策をしてみてください。
みなさんの転職活動が少しでもスムーズに進みますように。