転職ノウハウ

【ホテルマンの転職術】面接の第一印象を上げる「ノック」3つのルール

転職面接第一印象を上げるノック術

私は2005年から約17年ホテルマンとして働き、その中で転職活動を3回を経験してきました。

働く中でソムリエの資格を取ったり、接遇コンテストに出場したりと接客サービスに磨きをかけてきました。

転職活動をして感じたのは「ホテルマンとしての経験」が、転職の面接でものすごく活きるということ。

笑顔、立ち居振る舞い、話し方、身だしなみ…

これまでホテルマンとして当たり前だったことが、思った以上に面接官に好印象。

面接の最後に自分の印象を聞くと、

  • 話をしているだけで楽しくなる
  • こんな上司と一緒に仕事をしたかった
  • なぜか、信頼したくなってしまう

と、その日初めて会った面接担当官からうれしいお話をいただくことがとても多いです。

今回は、私がこれまでの転職活動の中で実践してきた「ホテルマンの面接術」の中から、第一印象を上げる「ノック」の方法についてお話ししたいと思います。

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第一印象を上げる「ノック術」【結論:3回、一秒、優しく】

転職、社内の面談、資格試験など様々な場面で入室する場面があります。

その際、必ず必要になるのがドアのノック。

私は以下のようなルールでノックをするように心がけています。

ノックのルール

  • ノック回数は「3回」
  • ノック時間は「1秒」
  • ノックは「優しく」

これが、私がホテルマンとして大切にしてきた入室ノックのルール。

ではなぜ、ノックで第一印象が上がるのか。

それは、ノックが私たちと面接官の「一番最初のコミュニケーション」となるからです。

最初のコミュニケーションが第一印象を決める

メラビアンの法則

私がノックを大切にしているのは、「ノックが一番最初のコミュニケーション」になる可能性が高いからです。

部屋の外にいる私と、部屋の中にいる面接官。

挨拶よりも、身だしなみよりも、自己紹介よりも早く面接官に届くコミュニケーション。

それが「ドアのノック」です。

第一印象は 「見た目(視覚)」「話し方(聴覚)」「話の内容 (言語)」の順に影響を受けるといわれています(アメリカの心理学者 メラビアンの法則  ※視覚・聴覚・言語内容に矛盾を発生させた中で、人間がどの情報に一番影響を受けるかの実験結果 )。

ノック音の出るコミュニケーションですので「話し方(聴覚)」に分類され、影響度も約38%と大切な役割を果たします。

つまり、第一印象アップのためには、「ノック」はとても大事なファクターと言えます。

Q:面接マナーは必要? → A:面接通過率を上げたいなら必須。

転職相談を受けていると「面接のマナーはありますか?」と聞かれることがとても多いです。

結論から申し上げると「面接通過率を上げたいなら面接マナーは必須」だとお伝えしています。

面接は「自分と相手が知り合う場」。

「相手が自分の話を聞いてくれる環境」をつくれるかどうかで、面接通過率は大きく変わってきます。

私が大切にしている面接マナーは

  • 今日は面接の時間をつくってくれてありがとう!
  • たくさんお話ししましょう!

これを言葉だけでなく、態度であらわしていくこと。

面接官へ敬意を払うことで、「話を聞いてもらいやすい環境をつくる」ことがとても大切です。

私が大切にしていることは、「笑顔」「所作」「身だしなみ」「話し方」「声量」「うなずき」など基本的なコミュニケーションスキル。

特別なことは何もありません。

ですが、これを磨くだけで面接官を「話を聞かせて!」状態に引き込めます。

経験上、これだけで面接突破確率がぐんと上がるんです。

今回紹介する「ノック」もとても小さなことですが「面接マナー」のひとつ。

思いのほか大切です。

以下では、ノックを「3回」「1秒」「優しく」した方がいい理由を解説していきます。

ルール① ノックは「3回」

なぜ、ノックは3回がおすすめなのでしょうか。

理由は以下の三点で説明がつきます。

  • 「2回ノック」のおしかり経験
  • ノック回数には「暗黙のルール」があること
  • 「暗黙のルールを守る」=好印象

順に解説していきます。

おしかりを受けた「2回ノック」

私はこれまで、ホテルマンとして客室サービスやレストランの個室サービスをしてきました。

その中で、お客様からノックについておしかりを受けたのが2回。

そのうちすべてが、

  • ノックを2回しかしなかった時

でした。

お客様のおしかりの言葉はすべて、

私はトイレで食事をしているわけではない

というものでした。

お客様にとって、2回のノックは「トイレの入室」の合図だったこと。

当時の私は、気づかなかったとはいえ大変失礼なことをしていたと大変反省しました。

逆にこの経験から、

  • ノック回数のルールは一般的に広まっている。
  • ノックひとつでお客様への印象は大きく変わる

ということを強く意識することになりました。

ノック回数には「暗黙のルール」がある」

実は、入室の際の正式なノック回数は決まっていません。

様々な転職サイトには「ノックについて」下記のような情報が散見されます。

ノックの「暗黙のルール」

2回:トイレの確認

3回:家族、友人、恋人などの親しい相手。

4回:初めて訪れた場所や礼儀が必要な相手。

※ノックの回数は国際標準マナーで決まっている。

この情報の出自はかなり微妙です。

私自身色々調べましたが、ノックの回数を規定した国際プロトコルを掲載した本を見つけることができませんでした。

つまり、ノック回数は日本のビジネス界のローカルルールの可能性大。

ポイントは、このローカルルールが「暗黙のルール=守って当たり前のこと」となっている点。

逆にこの暗黙のルールをうまく使って、面接官の印象を上げることができます。

「暗黙のルールを守る → 価値観の共有」で好印象

ではなぜ、正式なノック回数が決まっていないのに「3回ノック」をすると第一印象が上がるのでしょうか。

それは、相手(面接官)が「入室の際に3回ノックする」と思っている方がすごく多いからです。

これはサービス、接客業全般に言えることですが、

お客様にとって素晴らしいサービスをするためには、「お客様との価値観の共有」がとても大切。

(お客様が大切に思っていることに、心を寄せて共感する力のことです。)

「暗黙のルール」でノック3回が正しいという認識が広がっている。

さらに私の経験上、2回のノックは「トイレの合図」であり、4回のノックは「仰々しい」という印象。

つまり、

  • 面接官が「ノック回数は3回」と思っている可能性が高いのであれば、ノック回数は3回にする。

ということ。

正式なルールがないのであれば、互いに共通の価値観、「ノック回数の暗黙のルール」を守ってみる。

あえて違うことをする必要はありません。

まず、自分から心を寄せることで印象はぐっとアップします。

これが、転職面接「ノックは3回」を続ける理由です。

ルール② ノックは「1秒」

では、その3回のノックをどのくらいの時間で行なえばよいでしょうか。

答えは1秒。

1秒間の間に、3度扉をノックしてみてください。

落ち着いた、穏やかな印象に聞こえるはず。

ノックの時間は長くても、短くてもNG

ちなみにこのノック時間はホテルスタッフと一緒に繰り返しテストをしアンケートを取りました。

(ホテルのサービスマニュアルにも記載しています。)

実際にノック時間のテストをした時のスタッフの印象です。

ノック時間印象
0.5秒・急かされている
・威圧感がある
1秒待ち合わせの時間になった
話を聞きこう
1.5秒・厳かすぎる
・やる気がない
2秒・ノックだと気づかない
・環境音と誤認

このように0.5秒刻みでノックの印象が変わるのがよくわかります。

このテストの場合、「1秒」が最も適切な長さという意見が集まりました。

ノック時間は、長くても短くてもNGということですね。

(短ければ急かされているように感じ、長ければ面接のイメージに合わなかったり、間延び延びした印象でした。)

第一印象を上げるのも重要ですが、一方で第一印象を「下げない」ことも大切。

ノック1秒」で自然と面接官が私たちの話を聞きたくなる状況を作りましょう。

ルール③ ノックは「優しく」

最後のポイント、それはノックは「優しく」するということ。

転職に限らず、面接前は緊張しているものです。

(かく言う私も初めの頃はがちがちに緊張していました。)

緊張する → 動作かたい → ノック強い →大きな音 → 面接官びっくり!

という流れになりがち。

大きな音は威圧的に感じられますし、小さな音では相手の注意を惹きつけることができません。

程よく、優しいノックで、

  • 私はここにいます
  • これから失礼させていただきます

としっかり伝えましょう。

しっかり深呼吸して、リラックス。

そのあと、「優しくノック」と心の中で唱えてからノック動作に入ってみてください。

きっと部屋の中から優しい声で「はい」と答えてくれるはずです。

まとめ

今回は私がホテルマン経験の中で感じた「ノック3つのルール」について解説させていただきました。

ノックは面接の「一番最初のコミュニケーション」です。

私自身、いざ部屋に入ろうとしたとき「どうやって入ったらいいんだ?」と、感じたことがありました。

面接で焦りは禁物。

事前に入室の練習からしておけばよかったと後悔することになりました。

最近ではリモート面接も増えてきたため、直接顔を合わせるのは最終面接のみということも多いです。

しかしながら、最終面接の面接官、特に経営層に近くなると「ルール」に厳しい方、昔ながらのやり方を重視する方が多いのも事実。

暗黙のルール、ちょうどいいノック時間など今回のお話を参考にしていただき、面接のスタートダッシュを決めてください!